加賀本多博物館のコレクション展「うつわ―容れる・食べる・飲む」(北國新聞社後援)は9日、同館で開幕し、加賀本多家に伝来する漆器の膳や色鮮やかな陶磁器、ギヤマンなど100点以上が一堂に会した。器のまとまった展示は初めてで、食を彩る往時の趣と感性に来館者が思いをはせた。
蒔絵(まきえ)の盃(さかずき)、ぼたん文様の盃台など、9代政和に嫁いだ寿々姫(すずひめ)の輿(こし)入れ品が並び、加賀藩の工芸の粋を伝えた。再興九谷の赤絵の碗、古伊万里の色鮮やかな蓋(ふた)物、茶事に使われた吉野絵の懐石膳などが注目を集めた。
初代政重所用の甲冑や上屋敷絵図、織田信長朱印状なども並ぶ。
会期は来年3月7日までで、12月29日~来年1月3日は休館する。1月22日にギャラリートークを開く。