新年を冬山で迎えようという登山者たちが30日、県内各地の登山口から入山した。松本市の北アルプス上高地ではこの日午前、粉雪混じりの風が強くなる中、大きなリュックを背負った人たちが慎重に歩を進めていた。
冬季閉鎖で車両が通行できない釜トンネルから歩いて入山。昨季に続き撮影のため上高地で越年する塩尻市の写真家佐藤元映(ゆきてる)さん(50)は「ダイヤモンドダストに出合えたらいいですね」と期待。7人パーティーで訪れ、テントを設営していた大阪府太子町の教員田川勝規さん(38)は「豪華な食事を用意してきました」。元旦は蝶ケ岳(2677メートル)で迎える計画という。
北ア南部地区山岳遭難防止対策協会などが釜トンネル前に設けた「中の湯登山相談所」によると、30日は昼過ぎまでに54パーティーの計約160人が入山した。昨季より多く、外国人も目立つという。
気象庁によると、31日から元日にかけての県内山岳はおおむね曇りか晴れだが、北部の山沿いや中野飯山地域では雪の降る所がある見通し。