コーヒー豆卸で喫茶店経営のアルプスコーヒーラボ(松本市大手4)と老舗銭湯「富士の湯」(同市本庄2)が、自宅の風呂でコーヒーの香りを楽しむ入浴剤「家庭用コーヒー風呂」を商品化した。富士の湯は若い世代にも銭湯の楽しみを知ってもらおうと、2020年から週1~2回程度、コーヒーの粉を使った「コーヒー風呂」を提供。利用客に好評だったことから、「自宅でもコーヒー風呂を」と両事業者が企画した。
アルプスコーヒーラボの斉藤博久社長(34)によると、商品に使う豆は浴用として特別に焙煎。表面に油脂が浮かびやすい深煎りの豆を採用した。実際に富士の湯でコーヒー風呂を利用した斉藤社長は「豆から出る油分で肌がしっとりする印象だった」と話す。
1パック3袋入り(計150グラム)で700円(税込み)。包装には、昭和のレトロ感が漂う字体で商品名を記した。アルプスコーヒーラボが運営する「珈琲茶房かめのや」(松本市大手4)と、富士の湯、両事業者のオンラインショップで販売。富士の湯4代目の阿部憲瑞(のりみつ)さん(26)は「昔ながらの喫茶店と銭湯が今までにない企画に取り組むことで、それぞれの文化を街中に残したい」と話している。