宮中で行われていた季節の行事や儀式などの「節会(せちえ)」を描いた絵巻を紹介するギャラリー展が、福井県福井市立郷土歴史博物館で開かれている。正月から春にかけて行われる五つの行事を、3期に分け紹介する。3月12日まで。
近世以前に行われていた節会や宮中の様子について知ってもらおうと、江戸時代後期の熊本藩主・細川斉護が企画し1841年に完成した絵巻「節会の図」を展示した。
正月七日に行う「白馬(あおうま)の節会」は、紫宸殿(ししんでん)の庭に白馬を引き出し、天皇が見る行事。青馬が邪気を払うという中国の故事に由来し、日本では白色が重きを置かれたことから白馬が用いられるようになったという。絵巻では紫宸殿の傍らで町方の人たちが見学している姿なども描かれている。
2月13~26日は火祭りの行事「三毬打(さぎちょう)(左義長)」など2場面、27日~3月12日は天皇が舞を見る「舞御覧」などを紹介する。観覧料は一般220円。