2月13日から提供される「一乗谷あさくら冬の膳」=9日、福井県福井市の道の駅「一乗谷あさくら水の駅」

2月13日から提供される「一乗谷あさくら冬の膳」=9日、福井県福井市の道の駅「一乗谷あさくら水の駅」

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朝倉氏滅亡450年 一乗谷の栄華再現「冬の膳」

福井新聞(2023年2月10日)

 福井県福井市の朝倉氏遺跡保存協会などは、越前朝倉氏滅亡から今年450年の節目を迎えるのにちなみ、かつての一乗谷の栄華を再現するようなにぎわい創出企画を年間を通して実施する。季節ごとの誘客イベントや食の提供などを北陸新幹線県内開業まで展開。13日からは第1弾として、道の駅「一乗谷あさくら水の駅」で、地元食材をふんだんに使った「一乗谷あさくら冬の膳」の提供を始める。

 一乗谷朝倉氏5代当主、朝倉義景は1573(天正元)年、織田信長との戦いに敗れ、大野へ逃れたが同族に裏切られ自害。朝倉氏は滅亡し、最盛期には1万人が暮らし京の都にも比肩する繁栄を謳歌(おうか)したといわれる一乗谷の城下町は灰じんに帰した。

 年間企画は同協会と水の駅、一乗谷朝倉氏遺跡活用推進協議会が「幻の都フェスティバル」と銘打ち実施する。3月末には遺跡復原町並や水の駅で文化体験や桜の時期に合わせた誘客イベントを実施。8月には没後450年の大法要や越前朝倉戦国まつりを規模を拡大して行う。秋や冬にもイベントを企画するほか、かるたやカレンダーの制作も進めている。

 水の駅で提供が始まる特別メニューは、当時の食生活にも思いをはせることができる地元食材を使ったお膳を、季節ごとにメインを変えながら提供する。13日からの「冬の膳」は、約470年前に朝倉家の薬味酒として生まれ、今も継承される「蘭麝(らんじゃ)酒」のみりん粕(かす)を使った、ほんのりとした甘みでうまみを引き出した「ふくいサーモン」の漬け焼き。今後は地元のサクラマスや足羽鮎(あゆ)などを使った料理が登場する。

 保存協会の岸田清会長は「数々のイベントを通して一乗谷を活気づけていきたい」と意気込み、水の駅の藤田勝己副駅長は「体験や食を満喫できる企画を用意したい。"1万人の栄華"を再現し新幹線開業後もにぎわいを継続させていく」と話した。

 冬の膳は1食1650円(税込み)で、1日当たり平日5食、土日曜祝日10食限定。前日までの予約で別途対応する。問い合わせは水の駅=電話0776(41)2777。

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