石川県と石川県産業創出支援機構（ＩＳＩＣＯ）は２８日まで、都内で開催中の生活用品・文化の展示販売イベント「ニューエナジー」に伝統産業のＰＲブースを出展している。県の「伴走支援」を受けて商品改良に取り組んだ１８事業者が、セレクト店のオーナーらに個性的な逸品を売り込んでいる。

　伝統産業は新型コロナで海外展開が滞る一方、家庭での「巣ごもり需要」が高まるなど市場が大きく変化している。県は小規模事業者がニーズに対応できるよう今年度、新たな支援事業を始めた。輪島塗や山中漆器、九谷焼など５０事業者が約半年間、デザイナーや販促の専門家らの助言で商品開発に取り組み、今回が成果発表となった。

　西新宿の新宿住友ビル三角広場で開催中の展示会は、２０～４０代が多く集まるデザイン性重視のイベントで、県は初参加となる。念珠を手掛ける企業はニュアンスカラーの漆塗りピアスを並べ、金沢仏壇の製作所は修行僧が使う「応量器」をイメージした木目調のわんを提案した。３月３日は渋谷、２４日には金沢市でも成果発表を行う。