夢楽洞万司が手がけた絵馬の複製品などを紹介している企画展=4月4日、福井県福井市の県立歴史博物館

夢楽洞万司が手がけた絵馬の複製品などを紹介している企画展=4月4日、福井県福井市の県立歴史博物館

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福井城下 人気の絵馬紹介 複製など17点 県立歴博

福井新聞(2023年4月5日)

 江戸時代後期から明治時代を中心に福井城下で人気を博した絵馬工房「夢楽洞(むらくどう)」が手がけた作品の魅力を紹介する企画展(福井新聞社後援)が、福井県福井市の県立歴史博物館で開かれている。県内各地の神社に伝わる絵馬の複製など17点の資料から、多様な画題やユーモラスな表現などを伝えている。5月7日まで。

 夢楽洞は代々「万司(まんし)」の号を受け継ぎ、絵馬などを製作した。2代目万司の作とみられる「大織冠(たいしょくかん)」図絵馬は、藤原鎌足にまつわる物語を題材にしている。神社に奉納後、参拝者が高所に掲げられた絵馬を見上げた時に物語が分かりやすく理解できるよう人物などが配置されている。作画の参考にしたと考えられる浮世絵も展示し、見比べると絵馬作りの工夫が分かる。

 福井藩の正月行事「馬威(うまおどし)」や、「狐(きつね)の嫁入り」の伝承などを描いた絵馬も並ぶ。同館の瓜生由起総括学芸員は「地元の神社に残る絵馬に関心をもってもらえたら」と話していた。12、26日は休館。

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