福井藩初代藩主の結城秀康の坐像(ざぞう)が秀康菩提(ぼだい)寺の孝顕寺(福井県福井市)から同市の県立歴史博物館に寄贈された。像は同市出身の彫刻家雨田光平作。同館で4月23日、除幕式があり、檀家(だんか)らは「重厚感のある像が館のシンボルとなり、福井に興味を持ってもらうきっかけになってほしい」と話している。
1958年作の石こう像で、幅180センチ、高さ103センチ。秀康の供養のため制作され、同寺の本堂内に安置されていた。多くの人に見てもらおうと、同館への寄贈を決めた。
除幕式には約10人が出席。檀家総代が「迫力と品格のある像を、もっともふさわしい場所に置くことができた。像のことを広く深く知ってもらいたい」と祝辞を述べた。法山雅浩館長は「来年は秀康生誕450年と北陸新幹線県内開業の節目の年。寄贈の縁を生かし、秀康が築いた福井をさらに発展させていきたい」とあいさつした。越前松平家20代当主の松平宗紀さん、雨田の次男光弘さんもコメントを寄せた。
像は5月23日までエントランスホールに展示。その後の扱いは今後検討するという。