松本市の松本城本丸庭園と黒門で29日、華道の真派青山(しんぱせいざん)流による「野外いけばな展」が始まった。季節の花を中心に色彩豊かな6点が並び、来訪者を楽しませている。
家元の上條香月さん(松本市)の弟子ら30人ほどが、今年のテーマの「瑞宝」に沿い、アイデアを出し合った。地元の民芸品「松本手まり」をイメージし、竹を曲げて表現した大型作品は直径1・6メートルほど。ラベンダーやシャクナゲ、デルフィニウムなどを組み合わせた作品もある。
夫と訪れた名古屋市の女性は「春らしい雰囲気を感じた。もっと近くに寄って眺めてみたい」。上條さんのおいの堀山知幸さん(47)は、新型コロナが落ち着いて観光客が戻ることを期待し、「多くの人に見てほしい」と話した。5月7日まで。