加賀藩五代藩主前田綱紀の遺徳をしのぶ松雲茶会(北國新聞社後援)は9日、前田家の菩提(ぼだい)寺である金沢市の宝円寺で開かれ、約200人が「文化大名」の志を継ぐ思いを新たにした。
五代前田綱紀公を景仰する会(松雲会)の発足10年と綱紀の300年遠忌に合わせ、10年ぶりに会員以外を招いた。
濃茶席は裏千家今日庵業躰(こんにちあんぎょうてい)の奈良宗久さんが席主を務めた。床には裏千家鵬雲斎千玄室大宗匠が直筆した書「豊楽無事歓」が飾られ、3代藩主利常の茶しゃくなどでもてなした。薄茶席は淡交会高岡支部副支部長の岡本欣治さんが席主を担った。
招待席には名誉顧問の前田家18代当主の前田利祐(としやす)氏、馳浩知事、砂塚隆広北國新聞社社長らが参加した。御茶湯と御法要も催され、会長の山出保元市長があいさつした。