ホテルに改修されるビル「北陸会館」=金沢市兼六元町

ホテルに改修されるビル「北陸会館」=金沢市兼六元町

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兼六園下にホテル  北陸会館を改修  脱コロナ、需要見込む

北國新聞(2023年5月23日)

 金沢市の兼六園下交差点の一角に位置するビル「北陸会館」が、ホテルとして再整備されることが22日までに分かった。都内のゼネコンが大規模改修を手掛け、来年春から夏にかけて開業する見通し。新型コロナの「5類」移行に伴って入り込みが復活する中、隣接する兼六園をはじめ、多くの観光スポットに近い立地を生かして県外客の宿泊ニーズを取り込む。

 兼六元町にある北陸会館は地下1階、地上6階建てで、延べ床面積約1250平方メートル。石川や富山などに本社を置く私鉄バスの労働組合が1966(昭和41)年に設立し、これまでに北陸鉄道(金沢市)の労組や飲食店などが入居していた。

 今年で築57年となるビルは老朽化が進み、改修に合わせてホテルとすることになった。テナントは既に退去済みで、西松建設(東京)が工事を手掛け、ホテルの運営は別の企業に委託する。

 計画によると、現在のビルの構造は残したまま、今秋から耐震工事や設備の入れ替え、内装工事を順次進める。客室は広い空間を確保するために15~20室にしぼる。ホテルのブランドは未定で、1階はテナントとして貸し出すことも想定しているという。

 県内は、2020年以降、コロナの影響で宿泊者数の落ち込みが続いたが、5類移行を受けて足元の入り込みは回復。県のまとめによると、5月の大型連休中(4月29日~5月7日)の宿泊予約は、後半を中心に多くのホテルや旅館で80%を超え、3、4日は95%以上となるケースもあった。

 西松建設は、21年にも金沢市片町1丁目にあるオフィスビルをホテルに改修している。同社の担当者は「一時期に比べてコロナが落ち着き、金沢はさらに宿泊需要が見込める。兼六元町は観光地が近いホテル向きの好立地だ」と話した。

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