ニーズが高まっている300ミリリットルボトルの日本酒。人気を受け、県小売酒販組合連合会がキャンペーンを行う=金沢市内

ニーズが高まっている300ミリリットルボトルの日本酒。人気を受け、県小売酒販組合連合会がキャンペーンを行う=金沢市内

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日本酒、小瓶に商機  土産、宿飲み用に人気

北國新聞(2023年6月15日)

 ●石川の酒販店、酒蔵 飲食店で初キャンペーン

 観光客の増加を受け、石川の酒販店で300ミリリットルの小瓶入りの日本酒が売れている。土産やホテルでの飲酒用として人気が高まり、まとめ買いをする観光客も目立つ。県小売酒販組合連合会は8月から、飲食店と連携して小瓶の酒を提供するキャンペーンを初めて実施し、県内の酒蔵も小瓶のラインアップを充実させている。

 「県外の観光客や訪日客を中心に小瓶が売れ筋になっている。夫婦や家族の2、3人で飲むにはちょうどいいサイズで、飲み比べもできる」

 県小売酒販組合連合会の井波成英会長(酒の井なみ屋社長)はこう語る。同社の酒販店「ひがしやま酒楽」では専用コーナーを設け、ニーズに対応している。

 小瓶は1升瓶(1・8リットル)や四合瓶(720ミリリットル)と異なり、飲みきりサイズで、飲食店でボトルのまま提供しやすく、ラベルに印刷された銘柄のアピールにもつながるという。

  ●取り扱い倍増

 金沢エムザの和洋酒売り場では、5月の大型連休前に300ミリリットルの品ぞろえを倍増させ、石川を中心に21酒蔵51種類を並べた。観光客からの人気を受けて富山、福井の酒を増やすことも検討する。金沢駅構内の「金沢地酒蔵」では、ホテルや電車で飲むためにまとめて買う人が見られる。

 酒蔵もニーズが高い300ミリリットル以下の小瓶を充実させている。福光屋(金沢市)は全商品のうち、300ミリリットル以下の比率が11%と、小型化が進んでいる。今年3月には、化粧箱入りの300ミリリットル瓶の純米大吟醸「福正宗 金澤」を発売した。加越(小松市)は300ミリリットルで10種類をそろえるほか、「加賀ノ月」5種類をそれぞれ50ミリリットルボトルに詰めたセットも用意している。

  ●キャンペーン参加 石川の飲食店募集

 県小売酒販組合連合会が8月から実施するキャンペーンでは、県産酒米「百万石乃白」を使った小瓶入りの酒を飲食店で提供する。

 現在、キャンペーンに参加する飲食店を募集している。百万石乃白の酒を3銘柄以上扱うことが条件で、のぼりやポスターなどを配る。

 来店客が注文したボトルの写真をSNS(交流サイト)に投稿すると、能登牛などが当たるプレゼント企画も行う。問い合わせは県内の各酒販店まで。キャンペーンに参加する酒蔵は次の通り。

 久世酒造店、武内酒造店、中村酒造、福光屋、やちや酒造、加越、鹿野酒造、東酒造、宮本酒造店、鳥屋酒造、御祖酒造、櫻田酒造、清水酒造店、宗玄酒造、中島酒造店、白藤酒造店、日吉酒造店、松波酒造

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