●にぎわい創出へ 初の試み、6カ所対象
金沢市は18日までに、まちなかの公園、広場など公共空間の利活用に関するアイデアを、民間から募る初の試みに乗り出した。河川敷の緑地や繁華街の地下空間など6カ所が対象で、採用された場合は1団体当たり10万円を上限に市が必要経費を負担する。民間の柔軟な発想を市中心部のにぎわい創出につなげる。
対象となる空間は、東山河岸緑地、香林坊にぎわい広場、香林坊パセオ(地下道)、桜橋詰河岸緑地、犀川緑地(犀川大橋-桜橋間)、駅西イベント広場。「まちなか公共空間活用発信提案事業」と銘打ち、5人以上で活動する市内外の民間・学生団体、企業から案を募る。
今年8月から来年2月にかけて実施する事業を提案してもらう。市はアートやスポーツ、食に関するイベントのほか、市民参加型のワークショップなどを想定している。
7月14日までに事業の目的や効果、収支予算案を記した申請書の提出を求め、同月下旬に公益性、実現性、創造性などを審査し、最大5団体を採択する。選ばれた団体には委託料として最大10万円を支給する。
市は2021年9月~今年3月末、「まちなか公共空間にぎわい協力団体」に3団体を認定し、公共空間4カ所を継続利用してもらう実証実験を行った。期間中の利用は、駅西イベント広場が14件と最多で、東山河岸緑地が6件、香林坊にぎわい広場と香林坊パセオが各1件だった。
協力団体の認定は今年度も実施し、これとは別に活用策も募集することで、まちなかの活性化をさらに後押しすることにした。市企画調整課は「将来的に民間レベルで盛んに活動する場所となるよう一歩ずつ進めたい」と話した。