運行が始まった金沢駅と和倉温泉、能登島を結ぶシャトルバス=七尾市の和倉温泉お祭り会館前

運行が始まった金沢駅と和倉温泉、能登島を結ぶシャトルバス=七尾市の和倉温泉お祭り会館前

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金沢-能登島、直通バス運行へ 七尾の2事業者、片道1000円

北國新聞(2023年6月20日)

 金沢駅と七尾市の能登島や和倉温泉を結ぶ乗り合いシャトルバスの運行が19日、始まった。地域のバス事業者が主体となり、観光庁の補助を受けて1日1、2往復の直通便を走らせる。コロナ禍や5月に発生した奥能登地震の風評被害で能登への入り込みが落ち込む中、片道千円と手頃な価格で利用できる金沢直通の路線を設け、県都を訪れた国内外の観光客を呼び込む。

 シャトルバスは、地域観光資源を生かす観光庁の交通・観光連携型事業として能登島交通(七尾市)、大蔵(同)の2社がスタートした。今年12月24日までおよそ半年間、運行する。金沢―能登島を結ぶ直通バスは昨年度に試行しており、観光客に加え、島の住民も金沢にアクセスしやすくなる。

 「金沢↕のとじま&和倉温泉via千里浜便」の名称で、国の補助を活用して手頃な料金水準に設定した。運行ルートには、のとじま臨海公園水族館、ひょっこり温泉「島の湯」、七尾の四大祭りを疑似体験できる和倉温泉お祭り会館などを含めた。

 車内には和倉温泉、能登島の観光施設割引券を置き、誘客効果を高める。運休する日もあるため、運行日時はその都度ホームページで周知する。

 金沢発の便は午前11時半か午後2時半に出発し、千里浜なぎさドライブウェイや能登千里浜レストハウスを経由する。金沢行きの便は、午前8時50分、または同11時50分に能登島地区コミュニティセンターを出発し、約2時間20分で金沢駅西口に到着する。

 19日、和倉温泉お祭り会館駐車場で行われた出発式では、能登島交通の青山邦一社長が「能登島へのアクセスが向上するだけでなく、利用客が『島の湯』で降りて温泉を楽しみ、能登島の民宿が車で迎えに行くコースもできる」とあいさつした。

  ●送客増と定期化期待

 七尾市がまとめた昨年度の延べ入り込み客数は282万人(2021年度201万人)、延べ宿泊者数は69万人(同50万人)と回復傾向にある。

 ただ、今年5月5日以降の珠洲市を震源地とする地震では、七尾市内で目立った被害が確認されなかったにもかかわらず、和倉温泉を中心に6千人以上の宿泊キャンセルが出るなど影響が広がった。

 このため、能登の観光・宿泊業関係者からは、直通バスによる送客の底上げに加え、定期化に期待する声も上がっている。

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