●主要温泉地宿泊者数 前年の1・5倍
兼六園の外国人観光客の入園者数が1~5月に15万8425人となり、新型コロナ禍前の7割に回復したことが県の集計で分かった。5月単月では5万1676人で、コロナ前の8割となった。石川県内主要温泉地の1~4月の宿泊者数は前年同期比1・5倍の約65万人(速報値)に増加しており、県は国内外から一層の誘客を図る。
21日の県議会一般質問で、長田哲也氏が取り上げた。
兼六園の外国人客の入園者数は国・地域別で欧州、米国、オーストラリアが計5万6千人。コロナ前の2019年に比べて9・7%増となった。特に米国が43・5%増と大きく伸びた。
一方、アジアは7万6149人でコロナ前の5割にとどまった。台湾、香港は中部国際空港(愛知県)の国際便の回復が遅れている影響から伸びが鈍い。中国は日本行き旅行商品の販売禁止措置が継続されており、19年の16%となった。
台湾からの誘客に関し、馳浩知事は富山、福井両県と連携して11月に開催される台湾最大の旅行博覧会に出展し、北陸の魅力をPRするとした。
主要7温泉地の宿泊者数では、3、4月がコロナの5類移行で旅行機運が高まり、8割まで戻った。竹内政則観光戦略推進部長は5月以降について「宿泊事業者から奥能登地震の風評被害を心配する声があり、今後の実績と予約状況の推移を注視する」と述べた。
●都市圏から修学旅行、昨年度200校超
昨年度に石川を訪れた修学旅行に関して、県側は首都圏、関西圏、中京圏の三大都市圏から200校超だったと説明した。過去最高の385校だった2021年度に次ぐ学校数となる見通し。今年度は現時点で把握できていないという。