北アルプスを貫き、大町市と富山県を結ぶ立山黒部アルペンルートの黒部ダム(富山県立山町)で26日、今季の観光放水が始まった。186メートルと日本一の高さを誇るダムの壁面の2カ所から毎秒計15トンの水が噴き出し、観光客らが迫力ある光景を楽しんだ。
新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが「5類」に移行し、観光客は回復傾向。新型コロナ下では少なかった団体客のほか外国人ツアー客も見られ、立山連峰やダム湖を背に写真を撮っていた。この日はよく晴れ、霧状になった水に日光が当たって虹が見えると歓声が上がった。
両親と訪れた埼玉県戸田市の会社員、斉木康裕さん(51)は「すいている朝に来てゆっくり観光できた」。母の孝子さん(79)=千葉県流山市=は「水が壁から飛び出して迫力がすごい」と満足げだった。
今年は黒部ダム完成60周年。レストハウスでは映画「黒部の太陽」の撮影にまつわる品を展示している。観光放水は10月15日まで。
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