■山讃点描
三股登山口から蝶ケ岳へ向かう登山道を歩くこと約1キロ。緑鮮やかな森の中に現れたのは、まるで肉食恐竜のように見える枯れ木だ。「ゴジラみたいな木」と呼ばれ、登山者に人気の撮影スポットになっている。
蝶ケ岳ヒュッテ社長の中村梢(こずえ)さん(28)によると、木の種類は分からないが、登山道ができた約70年前からあったという。同ヒュッテでは「ゴジさん」の愛称で親しまれ、Tシャツなどのグッズも販売されている。
口のような割れ目には登山者らが遊び心で歯に見立てて石を置いていく。隙間がないほどびっしりと並んだ石に、中村さんは「重みでそろそろ顎が外れてしまうんじゃないか」。(小西由紀)