足羽山に生息する昆虫の観察方法などを紹介するガイドブック=福井県福井市自然史博物館

足羽山に生息する昆虫の観察方法などを紹介するガイドブック=福井県福井市自然史博物館

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足羽山の昆虫ガイド本 福井市自然史博物館が製作、特徴や見分け方紹介

福井新聞(2023年7月10日)

 福井県福井市の市自然史博物館はこのほど、足羽山の昆虫を詳しく解説した観察ガイドブックを製作した。クワガタムシやチョウなど大型の昆虫から、土の中などにいる小型のものまで多彩な昆虫を網羅。特徴や見分け方なども紹介している。

 同館は2013年から、足羽山の自然や生物の総合調査を実施。文献調査などによると1500種の生き物がいるとされ豊かな自然が残る。冊子は昨年度、昆虫について通年で学ぶ事業を開始したのを契機に製作。足羽山を歩く人や昆虫に興味のある人に役立ててもらおうと、総合調査の内容を中心にまとめた。

 セミを紹介するページでは、羽化する姿や抜け殻の調べ方を解説。ニイニイゼミやツクツクボウシなど種類によって大きさや触角、体色なども異なる。動画で鳴き声を確認できるようQRコードも掲載した。

 足羽山では6種のクワガタムシが確認されているが、判別が難しい雌の見分け方も紹介。前翅(ぜんし)に縦筋があるかや前脚のすねの形など、細かな違いを写真入りで説明している。

 昨年、新種として名付けられた「アスワタテウネホラヤスデ」も掲載。梅村信哉学芸員は身近な山でもまだ分かっていないこともあるとし「いろんな昆虫との出会いがあるので、写真を撮ってガイドブックと比較するなど観察を楽しんでほしい」と話した。

 A4判、全44ページ。1冊千円で150部製作。同館で購入できる。問い合わせは同館=電話0776(35)2844。

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