リハーサルに臨むメディカルオケと合唱の出演者= 金沢市民芸術村

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3年越し、響け「第九」  コロナ禍で奔走、医療従事者のオーケストラ

北國新聞(2023年7月18日)

 ●30日、石川県立音楽堂で公演

 北陸三県の医療従事者を中心に構成する「メディカルオーケストラ金沢」は30日、ベートーベンの交響曲第9番を披露するコンサート(北國新聞社後援)を石川県立音楽堂コンサートホールで開く。コロナ禍の医療現場で奔走してきた医師や看護師にとって、3年越しの思いを込めた「第九」公演となる。16日は市民芸術村で出演者がリハーサルに臨み、明るい未来への希望を託した「歓喜」の響きに磨きを掛けた。

 メディカルオケは2013年12月に結成され、金大附属病院や金沢医療センター、県立中央病院といった総合病院で院内コンサートを行い、患者らに癒やしの音色を届けてきた。コロナの感染が拡大したことで、2019年夏の金沢医療センターを最後に院内コンサートは開いていない。

 「第九」の演奏会は2020年8月に開催を予定したがコロナ禍で断念。オケの存続も危ぶまれたが、医療現場の最前線に立ちながら音楽の大切さをあらためて実感し、感染状況を見ながら今回の開催にこぎ着けた。オケ95人に約200人の合唱団が加わり、総勢300人が出演する。

 山口泰志さんが指揮し、ソリストにはソプラノの石川公美さん、メゾソプラノの小泉詠子さん、テノールの糸賀修平さん、バスの三戸大久さんを迎える。

 今後はコロナの感染状況を見ながら院内コンサートも再開したいという。演奏会実行委員長の越田理恵さんは「この3年半、新型コロナの医療に携わってきた関係者、患者や家族をはじめ皆さんと思いを分かち合い、勇気と希望をお届けしたい」と話した。

 午後2時開演で、入場無料だが整理券は配布を終えた。当日の開演時に席に余裕があれば入場可能。

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