多くの登山者や散策客が行き交った北アルプス上高地の田代湿原

多くの登山者や散策客が行き交った北アルプス上高地の田代湿原

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北アルプス上高地、癒やされる散策 観光客、着実に回復 新型コロナ前と同レベルに

信濃毎日新聞(2023年7月22日)

 北アルプス・上高地を訪れる観光客が着実に回復しつつある。今年4~6月の入り込み客数は新型コロナ前の2019年と肩を並べるレベルに。コロナ下で広がったアウトドアブームも反映してか、散策を楽しむ人も増えているという。入り込み客の回復がさらに進むよう観光関係者は期待を寄せている。

 上高地の入り口にある大正池では21日、バスなどでやってきた観光客や散策客でにぎわった。池の岸から眺める穂高連峰をカメラに収めると、多く人が河童橋に向けて樹林の散策路を歩んでいった。

 栃木県鹿沼市の会社員・永見憲さん(54)、秀子さん(53)夫妻はコロナ下で山歩きを始め、地元の山を中心に登ってきたという。田代湿原から穂高連峰の岩肌を目にすると、「これだけの景色はそうはありません」と憲さん。周囲の景色に癒やされながらも、「人が多いですね。思った以上です」と驚いた様子だった。上高地ビジターセンターによると、大正池や明神方面の散策を楽しむ人は着実に増えているという。

 自然公園財団上高地支部の加藤銀次郎所長によると、今年の入り込み客の回復はシーズン初めから続いており、4月17日~6月30日の人数は19年の95%に。6月だけを見ると、今年は11万7千人余で、19年の11万1千人余を上回ったという。ただ、コロナ前の入り込み客は減少傾向が続いていたことから、「上高地の魅力をどう磨いて伝えていくのか、見つめ直すきっかけの年にしたい」と話していた。

(編集委員・藤森秀彦)

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