嶺南で養殖されたイワガキを試食する参加者=7月25日、福井県小浜市川崎3丁目の市漁業センター

嶺南で養殖されたイワガキを試食する参加者=7月25日、福井県小浜市川崎3丁目の市漁業センター

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養殖イワガキをブランド化へ 福井県、来年6月お披露目

福井新聞(2023年7月26日)

 北陸新幹線敦賀開業に向け福井県がブランド化を計画している養殖イワガキについて、小浜市で7月25日、嶺南の生産者や流通事業者向けの説明会が開かれ、県の担当者から来年6月に新ブランドお披露目を目指すことが示された。来月には県内で試験販売も行う方針。イワガキを試食した参加者からは「クリーミーで、ミルク感があり濃厚」と手応えを感じる声が上がっていた。

 県は夏場の食の魅力を強化しようと、2019年度から種苗を生産し試験養殖を実施。現在は嶺南を中心に30以上の漁業者が育てている。

 市漁業センター(川崎3丁目)で開かれた説明会には、嶺南の生産者や流通事業者など約30人が参加。試験養殖の成果や今後の課題を話し合った。

 県栽培漁業センターの担当者は、場所や養殖方法により差は出るものの、大きさや重さ、身入りのいずれも3年程度で出荷サイズに十分成長することを説明。今後のスケジュールについて県水産課の担当者は「来年6月に新ブランドを目指し、規格やブランド名を検討していく」と話した。また実施方法について調整するとしながらも来月8月中に試験販売を行う方針も示された。

 約2年半~4年養殖したイワガキを生や蒸しで試食した参加者は「濃厚」「小さめのものも一口で食べやすい」と手応えを感じていた。

 一方、ブランド化に当たっては出荷規格や価格の設定、天然ものとの差別化などが課題として挙がった。より短期間で成長し、安定して供給できる種苗の生産技術の早期確立を求める意見も出ていた。

 県は8月1日に福井市中央卸売市場で嶺北の流通、飲食事業者などに向け説明会を開く。

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