28日に開幕する北國新聞創刊130年記念「東京富士美術館所蔵 東西近代絵画名品展」(北國新聞社、石川県立美術館主催)は25日、会場となる金沢市の県立美術館で展示作業が始まった。印象派の巨匠・ルノワールの「赤い服の女」や「近代日本画の育ての親」と呼ばれた橋本雅邦(がほう)の「山水図」など、19世紀後半から20世紀前半に描かれた西洋と日本の名画が並べられた。
同展は1983(昭和58)年に設立された東京富士美術館のコレクション約3万点から、えりすぐりの西洋絵画と日本画の名品を一堂に展示する。
学芸員ら関係者は作品の状態を1点ずつ確認し、西洋絵画では、「印象派の先駆者」とされるフランスのウジェーヌ・ブーダンの「ベルクの海岸」のほか、ミレーやモネの作品をテーマごとに配置した。
日本画は、横山大観の「旭日」や下村観山の「雲来」など大家の作品が続々と運び込まれ、西洋の技法を取り入れた新版画とともに陳列された。展示作業は27日まで行われる。
会期は8月27日まで。入場料(前売り)は一般1100円、中高生700円、小学生500円。当日券は200円増しとなる。