福井県福井市と鯖江市にまたがる文殊山にまつわる仏像などを展示する夏季特別陳列「福井の里山 文殊山ゆかりの神仏」(福井新聞社後援)が7月27日、福井市立郷土歴史博物館で始まった。文殊山周辺の寺院や神社にまつられている仏像や神像など計29件が並ぶ。9月3日まで。
気軽にハイキングが楽しめる里山として登山客に人気の文殊山。はっきりとした信仰の痕跡が奈良時代から残るなど、古くからの霊山であり、その深い歴史を知ってもらおうと企画した。
猿田彦神社(同市冬野町)でご神体としてまつられている「十一面観音立像」の他、文殊山の名前の由来と考えられる、楞厳(りょうごん)寺(大村町)の本尊「文殊菩薩坐像」や、二上観音堂(二上町)の「多聞天(たもんてん)像」と「広目天(こうもくてん)像」などが目を引く。白山信仰とのつながりがうかがえる神像も並んでいる。
同博物館の学芸員は「普段は間近に拝観できない仏像、神像ばかりなので、この機会にご覧いただければ」と話していた。
会期中無休。観覧料は一般700円、高校・大学生500円。