福井県永平寺町の夏の風物詩「第36回永平寺町大燈籠(とうろう)ながし」は8月26日、同町の九頭竜川永平寺河川公園で開かれる。先祖の供養などを願い川に流す約1万基の灯籠製作が本格化するなど準備が進んでいる。
大燈籠ながしは町商工会や町などでつくる実行委員会が開いており、町を挙げたイベントにしようと町民ボランティアが準備に協力している。新型コロナウイルス禍を経て昨年、3年ぶりに再開した。
灯籠は、故人をしのぶ「供養燈籠」と願いごとを記す「願い燈籠」の2種類ある。ボランティアによる灯籠製作は3~7日に町役場永平寺支所であり、3日は約30人が集まり供養燈籠を作った。法名、戒名を書く役割や帆を組み立てる役割に分かれて作業。帆となる和紙に一つ一つ丁寧に法名などを書き、約20センチ四方の土台に取り付けた。同町の町民は「一人一人の人生や自分の先祖のことを思いながら精いっぱい丁寧に法名を書いた。みんなが穏やかに過ごせるイベントになってほしい」と願い作業した。
大燈籠ながし前日の25日は大本山永平寺で願い燈籠の法要を実施。26日は同河川公園に特設ステージを設け、午後3時からステージイベントなどがある。同7時から永平寺の僧侶が供養燈籠を前に読経する大施食(だいせじき)法要を行った後、九頭竜川に約1万基の灯籠を流す。同8時40分からは約千発の花火を打ち上げる。
17、18日は同町永平寺開発センターでボランティアによる一斉組み立てを実施する予定。灯籠の事前申し込みは16日までで当日26日も受け付ける。供養燈籠は1基1500円、願い燈籠は1基千円。問い合わせは実行委事務局(町商工観光課)=電話0776(61)3921。