秀作に見入る来場者=能美市九谷焼美術館「五彩館」

秀作に見入る来場者=能美市九谷焼美術館「五彩館」

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郷土の秀作群堪能 能美で現美巡回展開幕

北國新聞(2023年8月11日)

  ●意欲作108点並ぶ 九谷焼美術館

 第79回現代美術展能美展(一般財団法人県美術文化協会、北國新聞社、能美市、川北町など主催)は10日、市九谷焼美術館の五彩館と浅蔵五十吉記念館で開幕した。郷土を代表する重鎮から若手までが6部門で出展した意欲作108点が会場を彩り、多くの来場者が美術王国石川の豊かな文化土壌に厚みを加える秀作群を堪能した。

 能美展は6市で開かれる巡回展の最後を飾る。日本画12点、工芸22点、写真14点が五彩館、洋画23点、彫刻11点、書26点が浅蔵五十吉記念館で展示された。

 文化勲章受章者や人間国宝をはじめ、重鎮から若手までが所属会派を超えて力作を寄せた。次賞・能美市長賞を受けた渡辺杏峰さん(書)や次賞・羽咋市長賞の井上雅子さん(工芸)をはじめ、能美市と川北町を拠点に研さんを積む郷土作家が手掛けた意欲作67点も会場を彩った。

 初日は地元の辰口中美術部の生徒12人が団体で鑑賞に訪れ、郷土の最高峰の美に触れた。2年の清水明凜(あかり)さん(13)は「やっぱり生の作品は色使いがきれいで、迫力が違う。また家族と訪れたい」と話した。2年の金野冬那(とうな)さん(13)も「色の使い方やタッチはすごく勉強になる。地元作家が多く出品していて親近感がわいた」と笑顔で話した。

 能美展は4回目の開催で、会期は22日まで。入場料は一般430円(75歳以上320円)、高校生以下は無料。11日に五彩館、12日に浅蔵五十吉記念館で、両日とも午後2時から出品作家によるギャラリートークが行われる。いずれも申し込みは不要。

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