北陸新幹線県内開業を来年春に控え、"福井らしさ"を紹介するガイドブック「dデザイントラベル福井号」の制作が始まった。8月13日、福井市の県国際交流会館で「公開編集会議」と銘打ったワークショップがあり、デザインやまちづくりなどに関心のある約40人がお薦めのスポットや店舗の情報を出し合い、編集長に取材候補先を提案した。
dデザイントラベルは、47都道府県でそれぞれ一冊ずつ発刊を目指すプロジェクト。33冊目となる福井号の制作キックオフとして、ディアンドデパートメント(本社東京)と県が連携してワークショップを企画した。
参加者は▽観光(名所)▽食事▽カフェ▽買い物▽宿▽人(キーパーソン)―のテーマごとに6班に分かれて議論。「ここ知ってますか」と互いに紹介しながら、お薦めの観光地や旅館、そば店などの名称を書いた付箋を、次々と地図に貼っていった。
東京などのコピーではない福井らしさがあり、利用価格が手頃、デザインの工夫があることなど編集部の選定基準を考慮しながら、各班で二つに絞り込んで発表した。岐阜県出身で敦賀市在住の女性は「福井には良いものがたくさんあると改めて分かった」と話していた。
県内に約2カ月間滞在し取材に当たる神藤秀人編集長は「取材の参考にさせてもらうだけでなく、皆さんが"福井らしさ"や福井の文化について考えるきっかけになればうれしい」と呼びかけた。
ワークショップは9月8日に敦賀市でも開かれる。福井号は来年2月に発刊される予定。