若狭の密教文化を紹介するテーマ展=福井県小浜市の県立若狭歴史博物館

若狭の密教文化を紹介するテーマ展=福井県小浜市の県立若狭歴史博物館

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密教文化、絵画で体感...小浜市の福井県立若狭歴史博物館でテーマ展 8月27日まで

福井新聞(2023年8月23日)

 福井県小浜市の県立若狭歴史博物館でテーマ展「若狭・麗しの密教世界」が8月27日まで開催されている。若狭地方の密教文化を伝える国の重要文化財(重文)の仏画など約30点が並ぶ。

 密教の世界を視覚化した一対の絵図「両部(両界)曼荼羅(まんだら)」は修行や祈祷(きとう)に欠かせないもので、今回の目玉の一つ。小浜市の羽賀寺所蔵の一対はそれぞれ縦157センチ、横151センチの大きさで迫力がある。曼荼羅と一式でそろえたと考えられる十二天図屏風(びょうぶ)や五大明王図屏風の一部も並び、重要な法会が行われた空間を再現するような配置とした。

 重文の「絹本着色弥勒菩薩(みろくぼさつ)像」(小浜市・長源寺所蔵)は、金箔(きんぱく)を細く切って貼る技法「截金(きりかね)」が使われるなど華やかさが目を引く。同じく重文で、伝統的な構図に新たな要素を加え描かれた「絹本着色不動明王三童子像」(同市・萬徳寺所蔵)もある。

 展示作品は重文3点のほか、県や市の指定文化財が計18点。同館担当者は「名品ぞろいなので、仏像や建造物の陰に隠れがちな密教絵画にぜひ関心を持って見てもらいたい」と来場を呼びかけている。

 午前9時から午後5時(入館受け付けは同4時半)まで。期間中無休。観覧料は一般310円、高校生以下と70歳以上は無料。

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