松尾芭蕉が宿に置いていったとされる竹杖=8月3日、福井県敦賀市立博物館

松尾芭蕉が宿に置いていったとされる竹杖=8月3日、福井県敦賀市立博物館

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芭蕉の竹杖など、敦賀に残る江戸期の文芸 市立博物館

福井新聞(2023年8月28日)

 福井県敦賀を訪れた俳聖・松尾芭蕉の資料や、敦賀での俳諧など文芸活動の広まりを紹介する「江戸時代・敦賀の文芸資料」の特別展は9月10日まで敦賀市立博物館で開かれている。

 「杖措(つえお)きの地」として知られる敦賀は1689(元禄2)年のおくのほそ道の旅で芭蕉が訪れた。4日間ほど敦賀に滞在し、宿泊した出雲屋に竹杖とかさを譲り渡したとされる。

 特別展では竹杖(市指定文化財)のほか、出雲屋を継いだ富士屋が掲げた木の宿額「蕉翁宿(しょうおうしゅく)」(同)を展示。富士屋を訪れた俳人の作品や、幕末に敦賀で俳諧を指導した伊藤如積の短冊などが貼られた「蕉翁宿屏風」(同)、江戸時代中期に活躍した紀楳亭(きばいてい)が描いた芭蕉の肖像画「芭蕉翁肖像」(同)も並ぶ。

 このほか、敦賀での芭蕉顕彰活動を盛んにした白崎琴路の白烏集(しろがらすしゅう)(同)や、敦賀の本勝寺13世住職、日能上人による俳諧と和歌を短冊に記した日能短冊などもある。

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