運転手の求人広告を車体前面に掲示するバス=JR加賀温泉駅

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自動運転バス化へ実証 加賀温泉駅―山代温泉  加賀市が来年1~3月

北國新聞(2023年9月15日)

 加賀市は来年1~3月、加賀温泉駅―山代温泉間で自動運転バスの実証実験を初めて行う。運転手不足への対応と公共交通の維持に向けた取り組みで、ドライバーを車両が支援する「レベル2」で公道を走行し、降雪時の安全性などを検証する。将来的には市が導入を進めるデジタル技術を組み合わせ、市全域での自動運転化を目指す。

 実証実験は、定員14人以上で自動運転と手動運転を切り替えられる電気自動車を使用し、来年1~3月のうち30日間実施する。加賀温泉駅前広場と山代温泉総湯付近などに停留所を設け、乗客を乗せて平日は往復6本、土日祝日は同8本運行する。

 リアルタイムで取得する運転速度や走行位置の分析、利用者へのアンケート調査を通じて、技術面の課題や本格運行に向けた運営体制を検証する。

 市は実証実験を行う事業者を公募しており、書類審査などの選考を経て10月中に優先交渉権者を選ぶ。

 北陸鉄道(金沢市)によると、加賀、小松両市で乗り合い、貸し切りバスを運行するグループ会社「北鉄加賀バス」の路線バス運転手は4月1日時点で27人。定員31人に対する充足率は87・1%で、不足分は運転手の時間外勤務などで補っている。

 自動運転化はこうした運転手不足への対応に加え、大聖寺や山代、片山津、山中3温泉など核となる地域が分散し、住民や観光客の移動手段の確保が不可欠な加賀市の公共交通の利便性を維持する狙いがある。

 市の担当者は「バス運転の担い手不足に対し、技術でどこまで対応できるのか検証したい」と話した。

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