北陸新幹線県内開業に向け、2次交通としてJR越美北線の観光利用促進を図ろうと、福井県福井市は9月24日、「発酵」をテーマに沿線の酒造場などを巡るツアーを行った。参加者は地域に根付く多様な食文化を楽しんだ。
市は昨年から越美北線で車両貸し切りツアーを行っており、今回初めて発酵をテーマに実施した。
県内の30~80代の20人が参加。福井駅を出発した一行は、車内で地酒の飲み比べなどを楽しんだ後、大野市の下唯野駅で下車。その後はバスで移動しながら、発酵食ランチを味わったり、野村醤油(しょうゆ)(同市)でしょうゆ造りを体験したりした。
福井市では、脇三ケ町の青木蘭麝(らんじゃ)堂を訪問。市指定文化財の庭園を散策した後、健康酒の「蘭麝酒」などを試飲した。その後、小稲津町の美川酒造場を訪れ、酒蔵を見学。仕込みに使う地下80メートルからくんだ井戸水を味見したり、酒を熟成させる蔵を見て回ったりした。
福井市の女性は「福井に住んでいるが知らないことが多かった。生産者の苦労などを知ることができて良かった」とツアーを楽しんでいた。