色鮮やかなヒガンバナの近くに設置された水車

色鮮やかなヒガンバナの近くに設置された水車

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木製水車とヒガンバナ共演 小矢部・五郎丸住民が景観整備

北日本新聞(2023年10月2日)

 ヒガンバナが見頃を迎えている小矢部市五郎丸地区で、住民が今秋、里山の風情を引き立てようと木製の水車を設置した。自然豊かな長野県小谷村から譲り受けて一部を補修、15日まで水音を響かせる。来年以降もヒガンバナの開花時期に合わせて設置し、地区をPRする。

 五郎丸地区には80年ほど前まで、水車小屋が立っていたという。かつての景観をよみがえらせようと、地元住民でつくる「ヒガンバナの里づくり委員会」が6月中旬、長野県小谷村の土倉集落から不要になった水車を譲ってもらった。

 水車は高さ1・5メートル、幅60センチで、10年ほど前に作られた。委員会は風車を引き取った後、支柱を取り換えたり、ペンキを塗り直したりして補修。9月上旬、国道359号沿いにあるチェーン着脱場南側の市道脇に設置した。約20メートル上部の水路から竹のといをつなぎ、この自然の水流で車輪を回している。

 五郎丸地区は、住民が2001年から田んぼのあぜや道路沿いなどの一帯に球根を植え、「ヒガンバナの里」として知られる。年々花の数を増やし、現在は12万本を超える。今年は9月末に満開となり、今月5日ごろまで楽しむことができる。

 委員会の川原俊昭事務局長(75)は「猛暑で開花が遅れたが、鮮やかに咲いてくれた。水車とともに里山らしい風情を感じ取ってもらいたい」と話している。

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