新キャンパスで作品づくりの準備を進める学生=金沢美大

新キャンパスで作品づくりの準備を進める学生=金沢美大

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金沢美大、新キャンパス始動 ガラス張り「広く明るい」

北國新聞(2023年10月3日)

 金沢美大は2日、金沢市小立野5丁目から小立野2丁目の金大工学部跡地に移転した新キャンパスで講義を始めた。「地域に開かれた大学」を目指し、ガラス張りの校舎で開放的な雰囲気を醸成するとともに、学生が作品制作に没頭できる環境を充実させた。学生は「広くて明るい」と話し、美の探求と創造に向けて研さんに励む決意を新たにした。

  ●飲食スペースも盛況

 油絵専攻2年生27人は2日、人物画を制作するための準備を進めた。川尻聖来さん(20)は「旧校舎は暗めで、じめっとしていたが、新しい校舎はガラス張りで明るい」と喜んだ。さらに「旧校舎は汚れている部分に味があった。新校舎で作業し、味を出していくのが楽しみ」と語った。

  ●延べ床1.3倍に

 新キャンパスは延べ床面積約3万7400平方メートルで、旧校舎の約1・3倍となった。工事費は約150億円。巨大なガラス屋根で覆ったメイン通り「アートプロムナード」に接するように校舎を配置した。

 「学生ラウンジ」と銘打った飲食スペースも整備した。丼物やカレーなどを提供するほか、栄養バランスに配慮した日清食品の「完全メシ」の自販機を全国の大学で初めて導入した。

 旧校舎では、学生食堂の運営事業者が新型コロナの影響で約3年半前に撤退。それ以降は食事を提供せず、弁当やパンを販売するのみだっただけに、学生ラウンジは昼食時間帯に学生であふれた。油絵専攻2年の山田美衣奈さん(20)は「食堂が使えるようになってうれしい。設備が整って自分がやりたいことができそう」と話した。

 山崎剛学長は「さまざまな人たちの理解があり、ここまできた。地域とともに盛り上げたい」と語った。

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