上半期の売上額が過去10年で最高となった金沢競馬

上半期の売上額が過去10年で最高となった金沢競馬

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県営金沢競馬、売上が最高  過去10年上半期163億円

北國新聞(2023年10月17日)

 ●ネット堅調、多彩な企画後押し

 県営金沢競馬の今年度上半期(4~9月)の売上額が前年同期比4・5%増の163億6718万円となり、比較可能な記録が残る2014年度以降で最高となったことが県のまとめで分かった。記録的猛暑で7~9月の入場者数は伸び悩んだものの、ネット販売が引き続き堅調に推移し、多彩な企画レースも後押しした。10月以降の下半期には新設の走路照明を使った「薄暮レース」が本格化し、さらなる売上増が期待される。

 今年度上半期のレース開催日数は4月2日~9月26日の44日間。売上額は昨年度の同じ44日間(4月3日~10月4日)で比較した。

 売上額の内訳は、ネット販売が5・4%増の146億2908万円で、全体の約9割を占めた。金沢競馬場の窓口で自場レースの馬券を売る「自場発売」は6・7%減の10億8661万円、他の競馬場で金沢競馬の馬券を売る「他場発売」は4・0%増の6億5149万円となった。

 9月26日の白山大賞典では、売上額6億1264万円を記録し、全国持ち回りのJBCレースを除いて金沢競馬の過去最高額を更新した。1973(昭和48)年に現在地へ移転してから50年の節目を記念した重賞レースも売り上げに貢献した。

 オンライン上では盛り上がりをみせた一方、現場の集客は苦戦した。記録的な高温による「外出控え」が響き、7~9月の入場者数は前年の約8割にとどまった。上半期を通じては、前年同期より5・2%(4501人)少ない8万1465人が訪れた。

 県営金沢競馬の年間売上額は1991年度の約376億円がピーク。2010年度には約78億円まで落ち込んだが、06年度に開始した馬券のネット販売が徐々に軌道に乗り、コロナ禍の巣ごもり需要による競馬ブームもあって昨年度は約234億円まで回復した。

 上半期の売上額は、近年では約145億円を記録した2020年度が最高だった。

 県は暑さが去った今月から、集客の巻き返しを図っている。22日にはゲームやアニメで人気の「ウマ娘」とのコラボイベントを開催し、キャラクターの声優によるトークショーや、ウマ娘にちなんだレースを実施する。

 午後4時半以降に走路照明をともして実施する「薄暮レース」は、来年3月までに100本ほどを予定する。今年3月に照明が完成し、日暮れが早い秋から冬にかけての開催が可能となった。

 県の担当者は「薄暮レースが売上額、入場者数に反映されるのはこれからになる」と期待を込め、「秋冬も多くの人に競馬を楽しんでほしい」と話した。

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