伊那市高遠町の高遠城址(じょうし)公園で28日、もみじ祭りが始まった。市観光協会は441年前の武田軍と織田軍の決戦「高遠城の戦い」を題材にしたイベントショー「高遠TheGreatest城man(ザ・グレイテストジョーマン)」を開催。観桜期以外の誘客促進や歴史を知ってもらう狙いで、手作りのよろいや装束をまとった演者11人の迫力ある劇を、訪れた人たちが楽しんだ。
高遠城の戦いは、武田信玄の五男で高遠城主の仁科五郎盛信が率いる約3千人の軍が、織田信長の嫡男信忠率いる5万人の軍勢を迎え撃って敗れた。3月に初開催した歴史探訪ツアーで、同公園一帯を巡りながら各地で高遠城の戦いの簡単な演劇を披露したところ好評だった。今回は15分ほどにまとめた。
戦国時代が好きという美篶小4年の宇栄原(うえはら)佑人君(9)は「歴史上ではあまり知られていない仁科五郎盛信の勇ましさが分かり、面白かった」と満足そうだった。
もみじ祭りは市や市観光協会などでつくる実行委員会主催で、11月5日まで。辛味大根や焼きみそを溶いたつゆで食べる「高遠そば」を高遠閣で販売する「新そば祭り」や、元禄時代の古地図を参考に城下町を散策する「高遠道中古地図ラリー」なども開催している。イベントショーは3日午前11時、午後2時半にも上演する。入園無料。