秋が深まった中央アルプス伊那前岳(2883メートル)の登山道で31日、南アルプス北岳(3193メートル)から昇る朝日が望めた。近くの宝剣山荘は4月に始まった今季の営業を同日終了。支配人は小屋を閉める作業をしながら、来季のにぎわいに期待した。
午前6時過ぎ、千畳敷カールから冷たい強風が吹き上げる中、朝日が雲海や中アの山肌を照らし、辺りが明るくなっていった。南アの向こうには富士山も。初めて中アを訪れ、伊那前岳や駒ケ岳に登って2泊3日を過ごした京都市の沢本悦成(えつじ)さん(81)は「どこを歩いても景色がきれいだった」と満足そうだった。
「宝剣山荘」と書かれた看板を外した支配人千島浩聡(ひろあき)さん(49)は「来シーズンはもっと中アの魅力が広まってくれるとうれしい」と期待した。
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