〈豊穣の里で⑤〉
飯田市下瀬の三遠南信道・天龍峡大橋(長さ280メートル)を望む展望台。早朝、周辺を彩る紅葉と朝焼けが共演し、紅葉の錦と真っ赤に染まる空が辺りを神秘的な雰囲気に包み込んだ。
午前5時半、雲の合間から見える空が明るくなると、20分後には一気に上空を赤く染めた。渓谷は風の音と、鳥のさえずりが心地よく響く。明かりが照らす橋の下には天竜川と、JR飯田線の線路が延び、その向こうには飯田市街地の明かりがかすかに見えた。
午前6時過ぎ、空は赤みが消え、紅葉を包むように朝日が降り注いだ。