北陸新幹線開業の機運を高めようと、JR西日本金沢支社敦賀地域鉄道部は12月3日、敦賀開業100日前カウントダウンイベント「北陸新幹線敦賀駅まるごとお仕事体験」を同駅で開いた。福井県嶺南6市町の親子連れら計117人が参加し、駅の構内放送や窓口業務など鉄道の仕事を体験。駅舎内も見学し、来春に迫った敦賀開業に期待を膨らませた。
JR西日本主催の北陸新幹線敦賀駅見学イベントは初めて。子どもらに鉄道の仕事にも関心を持ってもらおうと、同部の若手社員が内容を企画。午前と午後の部に分かれて行った。
構内放送体験では、JR西日本の制服を着た子どもらが、駅で実際に使われているマイクで新幹線の乗車案内に挑戦した。乗務員らが使う自動起床装置が付いたベッドの起床体験や、窓口業務体験などもあった。参加者は制服姿で記念撮影をするなどして楽しみながら、鉄道の仕事への理解を深めていた。
駅舎見学では、担当者が北陸新幹線敦賀駅について、高さ約37メートル、改札機19台、エスカレーター26台があることを説明し、整備新幹線の中で最大規模だと紹介した。乗り換えコンコースの天井は北前船の帆をイメージした浮遊感のあるデザインとなっていることなど駅舎の特徴も説明した。参加者は、敦賀駅ではラッセル車が走行できないことから設置された1階の在来線特急ホームの雪を溶かすためのスプリンクラーも見学した。
母親と参加した粟野小5年の児童は「(自動起床装置付きの)ベッドが膨らんで体が反り返るのがおもしろかった。駅は思っていたより広くて驚いた。新幹線線開業がもっと楽しみになった」と話した。