国宝松本城を光で彩るイルミネーションイベントが16日から始まる。閑散期になりがちな冬の観光を盛り上げようと3年目で、今回は天守などに映像を投影する「プロジェクションマッピング」を初めて行い、樹木や石碑も電飾を施す。2月14日までの約2カ月間、昨年よりもパワーアップした演出で松本の歴史や文化、日本の美を表現する。
昨年までは天守に多彩なレーザー光を照射し、点と線で表現していたが、今年は鮮やかな色彩で立体的な演出ができるプロジェクションマッピングを採用。公園内の黒門と埋(うずみ)橋にも天守の演出に合わせた映像を投影し、公園一帯の回遊も狙う。
点灯時間は午後6~9時で、メイン映像約9分と幕あい映像約3分の計12分の投影を繰り返す。期間ごとに異なる演出も用意。1月7日までの第1期は「時代を駆ける歴史絵巻」、同8~26日の第2期は「雪や氷、星のきらめき」、同27日~2月14日の第3期は「春の訪れ、花鳥風月」をテーマにする。インバウンド(訪日客)も意識し、長篠の戦いのびょうぶ絵や松本てまり、花々などを華やかに表現するという。
イベントは市や松本商工会議所などでつくる組織委員会が主催。事業はセイコーエプソン(諏訪市)と子会社のエプソン販売(東京)、全国でプロジェクションマッピングの演出を手がける一旗(ひとはた)(名古屋市)が共同で受託した。