●「被災地にエールを」
奈良県出身の陶芸作家今西泰赳さん(39)=金沢市小立野2丁目=が中心となり、能登半島地震の被災地支援のチャリティーオークションが来月、開催される。全国の作家から工芸作品を募集し、16日までに70点以上が集まった。29年前の阪神大震災を経験した今西さんは「あの頃もとても大変だった。僕らなりの形で被災地にエールを送りたい」と話し、落札額を全額寄付する。
「令和6年能登半島地震 工芸作家チャリティーオークション」と銘打ったインターネットサイトを立ち上げ、7日から作品の募集を開始した。
陶器、ガラス、金工などの作家から続々と作品が寄せられている。「石川で学んだ作家の出品もある。思いはみんな同じなんだなと感じる」と今西さんは語った。
今西さんは小学5年生だった1995年、奈良で阪神大震災に被災。2011年の東日本大震災は筑波大生として茨城県で遭遇した。
能登半島地震が起きた1日は奈良の実家にいた。数日後、金沢の工房に戻ると、庭の灯籠は崩れ、作品も数点が割れていたという。
今西さんは2年前にウクライナを支援するオークションを企画したことがあり、今回も同様に実施を決めた。「災害はひとごとではない。活動できる現状に感謝して制作にあたりたい」と話した。
オークションは2月2~4日に行われ、5日から入札結果を連絡し、11日から順次発送する。作品は今月30日まで募集している。問い合わせは工芸作家チャリティーオークション事務局まで。