金沢市内の愛好者でつくる「金城相撲甚句会」は、能登半島地震の被災地の早期復興をテーマにした相撲甚句「祈りよ届け能登半島」を制作した。突然の揺れや津波で襲われた被災地に全国から支援が届き、苦難を乗り越えながらも平和な日々が戻ることに願いを込めた。5月に都内で行われる日本相撲甚句会の全国大会で披露する予定で、メンバーは「被災者の励みにしてほしい」と話している。
金城相撲甚句会は昨年1月に発足し、市内の公民館や福祉施設で相撲甚句を披露しているほか、金沢の地名の由来となった「芋掘り藤五郎」や大相撲の大の里、欧勝海を応援するオリジナルの相撲甚句を作ってきた。
「祈りよ届け能登半島」は能登のために何かできることはないかと、被災地に寄り添うことをテーマに制作した。轟(とどろき)健正会長(77)=三馬1丁目=が作詞し、村中澄子副会長(69)=笠舞1丁目=が校正して完成させた。公民館などで披露したところ、観客から「感動した」といった感想が寄せられたという。
被災地の状況の変化に合わせて歌詞も随時変更していく予定で、轟会長は「被災地の現状を伝えるとともに、多くの人の祈りが届き、復興に結びつくとうれしい」と話した。