弥彦ブリューイングスパークリングワインを手にする酒屋やよいのスタッフ。右が白泡、左がロゼ泡=弥彦村弥彦

弥彦ブリューイングスパークリングワインを手にする酒屋やよいのスタッフ。右が白泡、左がロゼ泡=弥彦村弥彦

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ワイン特区の弥彦村、村産ブドウ100%のスパークリングワイン完成 初の商品化、芳醇な香りとドライな飲み口の白とロゼ

新潟日報(2024年1月25日)

 新潟県弥彦村産のブドウを100%使ったワイン「弥彦ブリューイングスパークリングワイン」が完成した。白泡とロゼ泡の2種類で、いずれもブドウの芳醇(ほうじゅん)な香りとドライな飲み口が特徴だ。村が2019年にワイン特区に認定されて以降、村産ワインが商品化されるのは初めて。

 弥彦村は県内有数のブドウの産地で、1970年代から丘陵地帯を中心に栽培されてきた。村はワイン造りを通じて若者の移住や観光振興に生かそうと、特区認定を受けた。認定によって醸造免許取得に必要な最低製造数量が緩和され、ワイン造りへの参入が容易になった。

 ワインは酒販店やクラフトビール醸造を手がける弥彦村弥彦の弥生商店が造り、2023年末にデビュー。羽生雅克社長(47)は「昔からワイン造りに興味があり、大学卒業後は山梨県のワイナリーで働いた。既に製品化しているビール醸造の技術を生かしてワインを造ろうと考えた」と語る。

 白泡はデラウェアを、ロゼ泡はビジュノワール、キャンベル、巨峰を使用。いずれもサイズや形がわずかに食用の規格に合わないB級品を購入した。羽生さんは「昨夏は猛暑などの影響で規格外のブドウが多く出た。食用では流通できないがワインには使える。農業の下支えにも貢献できる」と期待する。

 酸化防止剤、製造用酵母不使用で、ブドウに付着している野生酵母にこだわったため、ロットによって味わいやアルコール度数が変わるのも魅力だ。羽生さんは「これを契機にワイン造りに参入する人が増えてほしい。弥彦産ブドウの魅力を伝えるきっかけになればうれしい」と話している。

 白泡、ロゼ泡とも330ミリリットル入りで1375円。弥彦神社前の酒屋やよいのほか、村内の温泉宿や飲食店で購入できる。問い合わせは弥生商店、0256(94)5841。

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