福井県福井市の美術家、間所節夫さんの個展「間所節夫展」(福井新聞社後援)が、福井市松本1丁目のギャラリーサライで開かれている。風景や人物をゆがませた独特の世界観と色使いに引き込まれる14点が並ぶ。29日まで。
間所さんは1997年の県美展・知事賞など多数の受賞歴を持ち、県内の高校の美術教諭も務めている。
今回は過去作を中心に展示した。フレスコ画の作品「父の肖像」は、間所さんの実父がモデル。ビデオテープに録画した映像を何度も巻き戻して描いた。
絵画と写真を組み合わせた作品も目を引く。キャンバスに写真を貼り、その一角を絵の具で塗りつぶす。その上や周りに、空想を交えながら再度描くなどして生まれたゆがみや色の変化に、現実と虚像の曖昧さを見いだしているという。
この他、時間の流れがテーマの3部作や、1本の映画を見る間に描いた作品などが並ぶ。