金沢市の湯涌温泉観光協会が8日までに、地元産の蜂蜜を使った石けんを開発した。ゆかりの画家竹久夢二の美人画をパッケージにあしらった。能登半島地震の影響で利用客が減る中、温泉街の名物として売り出す。
「湯涌温泉はちみつ石鹸」は、養蜂が趣味の宇野謙二さん(73)=金沢市湯涌町=が作った蜂蜜と蜜ろうを温泉水に加えて仕上げた。蜂蜜は美白、保湿、殺菌効果があるとされる。40、80グラムの2種類を用意し、旅館や商店などで取り扱っている。
協会によると、加盟9旅館では1月1日の地震後、1月分の宿泊予約の70%がキャンセルとなった。土産品を充実させることで、宿泊客の約7割を占める県外からの誘客につなげたい考えだ。
石けんを考案した協会事務員の浅野洋幸さん(49)は「石けんを皮切りに、湯涌を発信できる商品を作っていきたい」と話した。