石川県と県観光連盟の「冬の夜のマジカルセッション2024」(ケィ・シィ・エス共催、北國新聞社など後援)は10日、しいのき迎賓館で始まる。光のアートを制作した金沢美大生4人と、作品を選考した音楽プロデューサーの立川直樹さん(75)が9日、現地を訪れ、出来栄えを確認した。
冬の夜のマジカルセッション2024は、能登半島地震の影響で光のアートのみが行われる。金沢城玉泉院丸庭園の音楽ライトアップや曹洞宗天徳院、日蓮宗蓮昌寺での演劇・朗読劇は中止となった。
光のアートは、生誕150周年を迎えた泉鏡花の作品がテーマで、五つのデザインがしいのき迎賓館のガラス越しにライトアップされる。大きさは縦約3メートル、横23・5メートルで、学生はガラスに張られたフィルムの状態を確認した。展示は25日までで、各日午後10時まで鑑賞できる。
小説「化鳥」から着想を得た油画専攻2年の松本音乃(のんの)さん(20)は「自分の作品がこんなに大きく展示されるのは初めてで、すごくうれしい。光の演出を存分に楽しんでほしい」と話した。立川さんは「日本文学独自の美意識がうまく表現された作品になった」と太鼓判を押した。