IRいしかわ鉄道の車両。北陸新幹線の延伸に伴って営業区間が大きく伸び、利用者確保が課題となる=金沢市柳橋町

IRいしかわ鉄道の車両。北陸新幹線の延伸に伴って営業区間が大きく伸び、利用者確保が課題となる=金沢市柳橋町

石川県 金沢市周辺 北陸新幹線 祭り・催し アウトドア・レジャー 鉄道 その他

ローカル鉄道、三県タッグ  スタンプラリーや観光列車  IR、あいの風、ハピライン

北國新聞(2024年2月13日)

 3月16日の北陸新幹線敦賀延伸を受け、北陸三県の「ローカル鉄道」が乗客確保へタッグを組む。石川県内全線が営業区域となるIRいしかわ鉄道(金沢市)と、新たに並行在来線となるハピラインふくい(福井市)、あいの風とやま鉄道(富山市)が3社の駅を巡る共通のスタンプラリーや、観光列車の乗り入れを企画、「第2の開業」で注目が集まる北陸内での周遊観光を促す。石川では県内の鉄道4社によるイベントも計画され、延伸効果を最大限生かそうと連携を強める。

 広域観光で連携する第三セクター3社のうち、IRとハピラインふくいは新幹線延伸区間のJR北陸線が新たに営業区域となる。

  ●てこ入れ不可欠

 IRはこれまで人口の多い倶利伽羅-金沢(17・8キロ)だったが、金沢-大聖寺(46・4キロ)が加わると、総延長は3・5倍となる。金沢以東で1万3841人だった輸送密度(1キロ当たりの1日平均乗客数)は、金沢以西では9668人に落ち込み、一層のてこ入れが不可欠となる。

 石川県はIRの利用促進に向け、新年度当初予算案に関係経費を盛り込む方針で、北陸3社の駅を巡るスタンプラリーを検討しており、スタンプを集めた人に特産品などを送る見通し。

 さらに10~12月に北陸三県で実施される大型観光企画「北陸デスティネーションキャンペーン(DC)」に合わせて、あいの風とやま鉄道の観光列車「一万三千尺物語」が石川、福井に乗り入れることも計画している。

 観光列車の乗り入れに関しては、1月1日付北國新聞朝刊の北陸三県知事の鼎談で、富山県の新田八朗知事が提案。これに対し杉本達治福井県知事もハピラインふくいで、観光列車を検討していくとし、相互乗り入れを呼び掛けていた。

  ●県内4社でイベントも

 このほか、石川県は、IRに加え、JR西日本、北陸鉄道、のと鉄道の県内鉄道事業者が協力し、各路線の駅を巡るイベントも検討している。新年度当初予算案では、IRの運賃の値上げ抑制や延伸後の設備投資に向け、県と市町で負担する運行支援基金の予算も計上する見込みとなっている。

えきねっと びゅう国内ツアー

金沢市周辺 ニュース