金沢観光ボランティアガイド「まいどさん」が常駐する金沢市内３カ所の休憩館に、観光客から被災地に向けたエールが寄せられている。まいどさんの会が能登を勇気づけようと各館で募集したところ、２週間余りで約１６０人がメッセージを記した。「石川県大好き」「北陸頑張れ」。同会は全国から集まった思いを被災者に伝えようと、今後、能登の市町にノートを届けることにしている。

　まいどさんの会は１月２９日、被災地への応援メッセージ募集を始めた。各休憩館にノートを設置すると、訪れた観光客が次々に被災地への思いをしたためていった。

　地震の発生以降、ボランティアガイドの仕事は半分ほどがキャンセルになったが、東京や大阪のほか、宮城や熊本、兵庫など、かつて大地震を経験した被災地からも来訪があった。

　ノートには「いろんな形で応援していきます」「早くの復興をお祈りしています」といった激励に加え、「私も被災しました。無理せず、ご自身を大切に」と被災者を気遣う文章もあった。

　まいどさんの会には現在３２７人が所属し、中には能登の出身者もいる。櫻井保明会長は「能登へ行くのを諦めて金沢に来たという観光客もいた。力になりたい気持ちはみんな同じなんだなと実感した」と話した。

　会は５月の大型連休までノートを設置する考えで、集まったメッセージは被災地へ持参する予定という。櫻井会長は「金沢近郊に避難している方々にも見せてあげたい」と話した。