歴史的儀礼の再現などで基本協定を結んだ県立一乗谷朝倉氏遺跡博物館の小野特別館長(右から2人目)と國學院大の針本学長(同3人目)=4月8日、東京都渋谷区の同大渋谷キャンパス

歴史的儀礼の再現などで基本協定を結んだ県立一乗谷朝倉氏遺跡博物館の小野特別館長(右から2人目)と國學院大の針本学長(同3人目)=4月8日、東京都渋谷区の同大渋谷キャンパス

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戦国期の元服式を再現へ 県立朝倉氏遺跡博物館で5月18日

福井新聞(2024年4月9日)

 福井県立一乗谷朝倉氏遺跡博物館は、國學院大(東京)と歴史的儀礼の再現について協定を結び4月8日、戦国時代の武士の元服式「加冠(かかん)の儀」を、福井市の同遺跡で5月18日に再現すると発表した。史実や専門研究に基づき、約50人が伝統装束で練り歩いたり儀式に参加したりして、同遺跡ならではの魅力を発信する。

 一乗谷では1568年、5代当主朝倉義景が後見人となり、後に室町幕府の15代将軍となる足利義昭の元服式が朝倉館で行われた記録が残る。國學院大は伝統儀式研究の蓄積があり、伝統装束を所有し大学行事として新成人対象の「加冠の儀」も行ってきたことから、同博物館が協定締結を依頼した。

 再現は史実にのっとり、義昭が滞在した「御所跡」近くの市一乗公民館で、貴族の礼装である衣冠や狩衣(かりぎぬ)を着付け、朝倉館跡まで行進し、広場で冠や烏帽子(えぼし)を授かる。國學院大の研究者や学生が着付けを指導し儀式を解説する。今月27日開幕の特別展の関連行事。

 東京の國學院大渋谷キャンパスで説明会があり、針本正行学長は「大学の取り組みを発信できるかけがえのない機会」、同博物館の小野正敏特別館長は「全国トップレベルの研究成果を基に、遺跡で歴史を再現できることは誇り」と話した。

 同博物館は儀式の参加希望者を5月7日まで募っている。問い合わせは同博物館=電話0776(41)7700。

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