福井県美浜町竹波の畑中彩菜さん(37)が、海岸で見つかるガラス片「シーグラス」を使ったアクセサリー作りに取り組んでいる。シーグラスは瓶などの海ごみが割れ、波にもまれて角が取れたもので、畑中さんは「アクセサリーが海の環境問題について考えるきっかけになれば」と期待している。
畑中さんは海沿いの集落に夫と2人の子ども、義父と暮らしている。10年以上前に夫の釣りに付き添って自宅近くの海岸に行き、シーグラスを初めて見てカラフルさにひかれ、収集するようになった。
昨年夏に発光ダイオード(LED)ライトで固まる樹脂「LEDレジン」を使ったアクセサリー作りのワークショップに参加し、「自分でも作りたいと思った」と畑中さん。シーグラスをLEDレジンでコーティングし透明な質感に仕上げ、ピアスやイヤリング、ネックレスなどにして町内外のイベントで出店販売している。色は水色や緑、茶色とさまざま。金箔(きんぱく)をLEDレジンの中に閉じ込めた商品などもある。
シーグラスは子どもと散歩するときなどに集めていて、近所の住民からもらうこともあるという。ペットボトルや発泡スチロールなどの海ごみも目につけば拾っている。畑中さんは「シーグラスのアップサイクルが海の環境保全に少しでも役立てば。美浜町のきれいな砂浜を残していきたい」と力を込めた。
イベントには「ハンドメイド七海~Nami~」として出店しているほか、美浜町菅浜の「菅浜わくわくかん」でも常時販売している。アクセサリー作りのワークショップ(WS)も行っている。出店やWSに関する問い合わせはインスタグラムアカウントにダイレクトメッセージで。