北陸を代表する菊花の祭典「南砺菊まつり」が3日、南砺市園芸植物園(同市柴田屋・福野)で開幕し、北陸菊花、南砺菊花両大会(北日本新聞社共催)出品作を中心とした約200種3万本が、来場者を魅了している。10日まで。
ボリューム感たっぷりの厚物(あつもの)、ストローのような形をした花びらが繊細な風情を漂わせる管(くだ)物、小ぶりなスプレー菊などをそろえ、色も白、黄、紫など多彩。10月の好天で開花が早まったため、光を遮ったり、涼しい場所に移したりするなど開花調整に苦労を重ねたという。
名物の総合花壇は、兼六園をイメージし、小菊で雪つりの樹木を白菊で滝を表したほか、合掌家屋のミニチュアを配置し、季節感や郷土色を醸し出した。
金網を菊の枝と花で覆う「懸崖(けんがい)」を組み合わせて造られた高さ約4メートルのツリーを設置。北陸菊花大会の50回記念として、北陸3県の5団体が出品し、厚物や懸崖などを織り交ぜた創作花壇も注目を集めた。
開会式では、同まつり実行委の鍛治直弘委員長が「日本を代表する菊花を存分に観賞してほしい」とあいさつ。田中市長、橘慶一郎衆院議員、野上浩太郎参院議員、北陸菊花協会長の山辺美嗣県議が祝辞を述べた。川田穣一同植物園名誉園長らを加え、テープカットした。