飯田市立動物園で飼育が始まったスバールバルライチョウ

飯田市立動物園で飼育が始まったスバールバルライチョウ

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スバールバルライチョウ到着 飯田市立動物園に2羽

信濃毎日新聞(2016年1月21日)

 飯田市立動物園は20日、今年から飼育を始めるスバールバルライチョウの雄と雌2羽をいしかわ動物園(石川県能美市)から譲り受けた。県鳥の国特別天然記念物ニホンライチョウの近縁種で、飼育方法を研究していく。2羽が園内の飼育環境に慣れるまで待ち、一般への公開は2月上旬ごろを予定している。

 地元の南アルプスが生息地の南限になるニホンライチョウは、生息数減少で絶滅が危ぶまれている。一方、北欧などに生息するスバールバルライチョウは国内8施設で飼育されており、その経験はニホンライチョウの飼育保護にも役立てられる。飯田市立動物園も生息数減少に歯止めをかけるために貢献しようと考え、近縁種を飼育しながら生態の研究に取り組むことにした。

 20日午前は、いしかわ動物園が繁殖した雄と雌2羽を載せた車が現地を出発。5時間ほどかけて飯田市立動物園に無事に到着した。

 到着した2羽は、2012年7月生まれの雄が体長約40センチ、同年6月生まれの雌が同約35センチ。冬場は白い羽毛で体が覆われており、飼育施設内の部屋に別々に入れられた。担当する飼育員の三才(さんざい)福子さん(34)は「(到着した2羽は)『ここはどこだ』という感じ。あまり動かない」とするが、羽繕いをしており、慌てた様子はないという。

 同園は、適切な餌や季節ごとの温度管理、衛生面や体調面の管理方法を研究していく。三才さんは「環境が変わったので、まず落ち着かせることを考えたい。初めての試みなので、しっかり世話をしていきたい」と話した。

 同園はライチョウの飼育で入園者の増加も期待。飼育の実績を積み上げた上で、将来は2羽による繁殖を目指していく。

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